2001年。
舞台はイタリア共和国・シチリア島。

隻眼の少年・キアーヴェは、
荒れすさんでいた日々と別れる為、
正式にマフィオーゾになるための儀式に出る。

死闘の果ての勝利。
見事インゼリーロ・ファミッリァの
家族となった彼は、それから三年間、
平穏とは云えないまでも、安住の場所にて、
心地よい日々を過ごしていた。

知らなかった笑い方を覚え、
いつしか少年は変わっていった。

2004年。

その冬、シチリアには雪が降っていた。

シチリア最大勢力を誇る
プロヴェンツァーノ・ファミッリァ。
ドン・ニーノの後継者が指名されるという
噂が広まるとともに、
キリスト聖誕祭の時期だというのに、
街全体が厭な空気に包まれていった。

12/26、聖誕祭の翌日。
キアーヴェに初の単独任務が下りる。

インゼリーロのカポ・ジューセッペは命じた。

「あるものを情報屋から奪って来い」

詳細は聞かされず、ただ、
事後始末をしておけ、とだけ付け加えられた。

雪の降るバゲリーアの寒空の下、
指定された場所へと行くキアーヴェ。

だが、そこで見たのは死体。

混乱する少年の耳に、
追い打ちをかけるかのごとく、
至って場違いな声が聞こえてきた。

ひどく感情のこもっていない少女の声。

彼女は言った。

マッチ売りの少女はいりませんか?」