読書記録
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2004/07/27
『マルクスと息子たち』 著:ジャック=デリダ 訳:國分功一郎
岩波書店 239P
『マルクスの亡霊たち』という本に続く著。
前作を読んでいないからというのもあるかもしれませんが、とにかく面白みに欠ける上理解に及びません。
しかしこの若さでデリダをここまで上手く訳し優れた解説を書ける訳者には感服しました。
解説だけ読むのも良いかもしれません。
推奨度
★★★
2004/07/25
『現代に生きるチェーホフ』 編:チェーホフ没後百年記念祭実行委員会
東洋書店 63P
チェーホフに関する小論集。
気軽に読み流すのが良し。
チェーホフについて興味を持つ契機にはなるでしょう。
推奨度
★★★
大見出し
チェーホフの今日性 私とチェーホフ チェーホフと日本文学 劇作家チェーホフ チェーホフ劇の日本上演 チェーホフが愛した人
チェーホフをめぐるロシアと世界
2004/07/24
『ニュー・アトランティス』 著:フランシス=ベーコン 訳:川西進
岩波文庫 125P
小説とするかどうか迷った挙げ句、一般書扱いで。
物語性のある作品というよりは、やはりベーコンの理想郷論でしょう。
ベーコン研究に於いては価値ある一著ですが、作品そのものだけ読んでも面白くもありません。
なるほどこういう考え方をしているのか、ということが垣間見える程度。
推奨度
★★★
2004/07/23
『古代中国 原始・殷周・春秋戦国』 著:貝塚茂樹/伊藤道治
講談社学術文庫 532P
一日で読み切るのとてもハード。
内容としては問題無し、細かいところまで分かり易く、門外漢としては難癖付けられる余地も無し。
写真はふんだんに使われていてとても良い。
更に人名・事物索引もあり痒いところに手が届く。
推奨度
★★★★★
大見出し
統一中国への長い序曲 伝説の聖王 原中国人とその文化 農耕社会の成立─新石器文化の様相 新石器時代の生活
古代王朝の誕生─夏王朝は存在したか 王と祭祀 西から東へ─周王朝の興起 周王朝の没落 覇者の時代 貴族社会の崩壊
戦国時代の意義 戦国時代の政治的推移 戦国時代の社会変化 戦国時代の思想
2004/07/22
『中国文明の歴史3 秦漢帝国』 責任編集:日比野丈夫
中公文庫 431P
一日で読み切るのはなかなかハード。
内容としては問題無し、細かいところまで分かり易く、門外漢としては難癖付けられる余地も無し。
写真もそこそこにあって良い。
ただ、人名・事物索引を最後ページに欲しかったです。
それさえあれば、★5つで問題無し。
推奨度
★★★★
大見出し
偉大なる伝統 秦の始皇帝 天下統一 不老薬みつからず 項羽と劉邦 楚漢の戦い 漢帝国の成立 武帝の時代 シルク・ロード開通
自称「聖人」王莽 国家と商人 漢帝国の復興 豪族はびこる 楽浪郡と日本 仏教中国に入る 紙の発明 清流と濁流 黄巾の乱
2004/07/21
『友情について』 著:キケロー 訳:中務哲郎
岩波文庫 131P
下記の『老年について』の姉妹編。
個人的には老年の方が好みですが、併せて読むのが最良でしょう。
今度語っているのは、老年になったラエリウス。
下記での大カトーは勿論、小スキピオも亡くなった後の、友情論。
友情は、とにかく徳だ、と説いています。
以下引用。
「友人の語る真実が聞けないほど真実に対して耳塞がれてしまっている者は、救われる見込みがない」
救われる見込みの無い人は、古今大勢いますね。
推奨度
★★★★
2004/07/20
『定義集』 著:アラン 訳:神谷幹夫
岩波文庫 199P
哲学を語らない哲学者アラン。
こういった語の定義というのは、非常にその人の思考レヴェルが目に見えて面白い。
教育でもこういった作業をさせていくことは、かなり有効なんじゃなかろうかと思いました。
いやしかし小学生段階からやらせるのは難しいですかね。
でも案外面白い答えが返ってきたりして新たな発見というのがあるのが、子供の面白いところ。
自分でも語の定義づけ作業をやってみると面白いと思います。
推奨度
★★★★★
五十音順
愛 愛他主義 諦め 悪徳 悪魔 遊び 過ち 怒り 意義 祈り 戒め 慇懃 淫欲・色欲 嘘 美しさ 占い師 運命 永遠の 叡智
エゴイズム エネルギー エピクロス主義 嗚咽 臆病 おしゃべり 落ち込み オプティミスム 思いつき 愚かさ 懐疑主義 諧謔 悔恨
悔悛・悔い改め 果敢さ・大胆さ 隠すこと 価値 神 考えること 歓喜・愉悦 感情 寛容 奇蹟 期待・のぞみ 希望 義務 糾弾
教化する 行儀・礼儀正しさ 狂信 恐怖 虚栄心 キリスト教 キリスト者 偶像崇拝 寓話 苦悩 警戒 敬虔 軽罪 警察 軽薄さ
軽蔑・軽視 激高 決断 献身 好意・厚遇 好意・親切 後悔 傲慢 功利主義 告解 財産 殺人 残酷さ 讃嘆 散漫 詩 慈愛 時間
事故 地獄 示唆 慈善 自尊心 実証主義 叱責 失寵 嫉妬 支配・自制 自白 自発性 社会 社会主義 赦免 習慣 宗教
重罪・死すべき者 重大さ 祝福 宿命 宿命論 情感 証拠 情動 情念 贖罪 所有 神学 蜃気楼 神経質 信仰 真摯 心情 神智学
信念 心配 進歩 信頼 崇敬 崇高さ スパイ行為 スピリチュアリスム 性格 正義 精神 清廉 節制 絶対的 善・財産 専心
専制主義 前兆 洗礼 想像力 連断 祖国 率直さ ソフィスト 粗暴 尊敬 尊大・思い上がり 体質 大胆 宝くじ 多血質 楽しみ 魂
堕落 胆汁質 忠実さ 抽象 挑戦 痛悔 罪 デーモン 哲学 衒い 天使 同意 道徳 動物性 怒気 徳 独断論 度量の広さ 貪欲
ナイーヴ 涙 憎しみ 肉欲 人間嫌い 忍耐 願い 熱狂・激情 熱心 眠り 呪い ばか・間抜け ばかなこと 罰 パック(復活祭) 犯罪
反射 汎神論 半睡状態 美 美学 悲観主義 卑怯 卑屈 悲劇 秘蹟 悲嘆 必然 非難 誹謗 平等 品位が落ちること フェティッシュ
不可知論 不器用さ 不信・疑念 不服従 普遍性 不名誉 プラトン主義 ふりをすること 文明 平和 へつらい 弁証法 変節 法・権利
法・法則 暴利 暴力 保険 欲しがること 本能 マキャヴェリズム 真面目さ 魔法 密告 醜さ 無感覚 無私無欲 無上の喜び
無秩序・混乱 無頓着 無謀 名声 酩酊 メリット・功績 模倣 野心 唯物論 優雅さ 勇敢さ・大胆不敵 勇気 友情 雄弁 夢 赦し
欲望 予言 予断 欲求 予定説 予謀 楽園 落胆 理想 吝嗇 リンパ質 礼儀 礼節・礼儀作法 練習 連想・観念のつながり 連帯性
論争 論理 和合 悪口
2004/07/19
『老年について』 著:キケロー 訳:中務哲郎
岩波文庫 131P
対話篇ですが、プラトンの対話編とは違うタイプの対話篇。
クセノフォンの対話篇に負っているのでしょう。
キケローが84歳の大カトーを通して、それまでの伝統的な負いに対するネガティヴなイメージを払拭した著。
古典的名著です、現在の高齢化社会に見直されるべき一著でしょう。
エンニウスの一編より引用。
「誰もわたしを涙で飾ってくれるな、葬いも 泣きながらはやめてくれ」
推奨度
★★★★★
2004/07/17
『日本の「哲学」を読み解く─「無」の時代を生きぬくために』 著:田中久文
ちくま新書 238P
やはり触れ慣れていないからか難解です。
200頁弱の本に、四人の日本哲学者の核をギュッと絞り込んであるからというのもあるでしょうが。
入門書なのでしょうけど入門書でもないような。
入門書としては、それぞれの入門書に当たった方が適当かと思います。
その上でこれを読むと、繋がりが色々分かって良いです。
推奨度
★★★★
見出し
西田幾多郎─「無」の哲学の創成 最も確実な知識を求めて 創造的自己としての「自覚」
意識の根底にある「無の場所」 「一般者」の重層的構造 「社会的・歴史的世界」への関心 創造的世界の創造的要素
和辻哲朗─「間柄」の底にある「空」の運動 美と倫理の間
人間存在と「空」 否定の運動 主体の間の働き合いとしての「行為」 合一への運動としての「信頼」 「空」の哲学と文化相対主義
九鬼周造─「無」としての「偶然性」
出会いと別れ 「いき」の倫理学 「偶然性」への問い 出会いとしての「偶然性」 運命としての偶然性 偶然から自然へ
三木清─「虚無」からの形成
「中間者」としての人間 「闇」としての「基礎経験」 歴史を作りだすもの 「構想力」の哲学 自然と「技術」 超越へのまなざし
2004/07/16
『日本語は進化する 情意表現から論理表現へ』 著:加賀野井秀一
NHKブックス 245P
前作『日本語の復権』と読み合わせると尚効果有りの名著。
今作では、前作よりも更に深く日本語を明治期からの進化というのを中心視座に据えて考えていきます。
これがまた語り口が絶妙で実に面白い。
難しいものと構えて読み始めるのではなく、それこそポテトチップスを摘みながら寝そべって読んでも大丈夫です。
いつの間にか字を追いページを捲るのに必死になっていて、ポテトチップスが全然減っていなかった、
というオチがつくことでしょう、
というのは言い過ぎですか。
兎にも角にも一度読んでみる価値はあります。
推奨度
★★★★★
大見出し
「思考の身体」としての日本語 分裂していた日本語 翻訳が日本語を変えた 「思考する日本語」の誕生 翻訳語の落とし穴
「蠱惑的」から「分析的」へ 日本語固有の論理性を探る