読書記録
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2005/11/23
『株式入門<第4版>』 編:日本経済新聞社
2004 日経文庫ベーシック 188P
下のものより新しいので、こちらの方がオススメですね。
ただ、下よりもこちらの方が硬質な感じです、下の以上に絶対儲かるとかそういうのが無く、
あくまでも仕組みを解説しているという堅実なもの。
やっぱり相対的に見ることはできませんが、とっても参考になります。
推奨度
★★★★
大見出し
進み始めた株式市場改革 株式は経済の生命線 株式市場の仕組み 株価はなぜ動く 証券会社 株式投資信託の投資法
信用取引の仕組み 先物とオプション 広がるインターネット取引
2005/11/21
『フリードリヒ大王とドイツ啓蒙主義』 著:ディルタイ 訳:村岡晢
1975 創文社 188P
最近よく読んでいる歴史学叢書シリーズ、また刊行してくれないものでしょうかねえ。
これを読んでいると、ディルタイが哲学者だということを完全に忘れてしまいそうです。
いや、色んな人が認めている通り、ディルタイが一人の歴史家だということが、よくよく実感されました。
ただ、逆に、哲学者ディルタイとしての面白味に欠けるというのはあります。
ディルタイ流の哲学的視座が垣間見えはするものの、うーん、どうなんでしょう、と首を傾げたくもなります。
まだまだ私が読み切れていない若輩者というイイ証でもあるんでしょうかねえ。
日々是精進。
推奨度
★★★
大見出し
若い国王 フリードリヒとフランス精神 新しいアカデミー フリードリヒとドイツ啓蒙主義との結盟 ドイツ啓蒙主義の世界観
教育者としての国家 通俗的な著述家 君主制の弁護
2005/11/20
『はじめての株式投資』 著:神戸孝/福田啓太
2000 日経文庫パーソナル 166P
さてそろそろ勉強せねば、ということで、初めて読む株関係の本。
なので、客観的にどれくらいの出来かという位置づけ評価はできませんが……、
いや、元々、この読書記録は主観によって成り立っていますが、
主観と客観は不可分に相互浸透しているものと思いますので、
とかいう話はおいておいて。
スラスラ読めて面白く分かりやすかったです。
別にこうすれば絶対儲かる、というような怪しい話でもなく。
あくまでも儲かるかは確率で、その確率をいかに下準備で高めるか、ということが主眼ですので、
合理的な語り口です。
章分け、段分けが便利にできあがっていて、二色刷で、グラフや図表も入っていますので、
なかなかに優れものだと思いました。
推奨度
★★★★
大見出し
「株式投資」ってなに? 株式投資の魅力 株が上がったり下がったりするわけ どんな株をどんなときに買えばいいの?売ればいいの?
始める前にここをチェック─取引の実際 知っておきたい株式関連用語
2005/11/19
『歴史学「外」論 いかに考え、どう書くか』 著:下田淳
2005 青木書店 166P
概論ではなくて外論、始めは害論にしようかと思った、とは著者の談。
そんなひねくれた著者ですので、本文もアクがある感じです、好き勝手書いている感じですが、
私は概ね納得同意のオススメしたい概論としての内容に仕上がっていると思いました。
特に、フェーヴルの提示した史料論や叙述論を踏まえて、
かつ現在のアナールが微に入り細を穿つ傾向に走っていると批判しているあたりも、私と同姿勢です。
が、そこまでしていて、何故一番最後の最後であんな記述を……、と首を傾げたくなります。
例によって、日本の太平洋戦争のくだり、戦争責任論なのですが、
何というか今まで書いていた理論を自分で崩すような発言をしています。
そこだけが残念でなりません。
史学初学者には、難しい章や節もいくつかありますが、まぁ上述の通りで、最後抜かしてオススメの一冊。
推奨度
★★★★★
大見出し
レーオポルト・フォン・ランケ考 歴史学は専門的学問か?それとも素人学問か?
具体か?抽象か?歴史学におけるデータと理論について 時代区分論 社会史雑考 歴史理論としての近代化論 史料論
歴史叙述とは何か 「ヨーロッパ」から考える「西洋史」「東洋史」二分法 「キリスト教史」雑論 臍のないドイツ史とナチズム
「民衆史」の可能性─「民衆文化を手がかりに」
2005/11/18
『周縁からの文化』 著:山口昌男/高橋文二/神尾登喜子/廣川勝美
1997 蒼洋社 174P
久し振りに対話篇、というかただの雑談。
気軽に読めて、まぁ面白かったことは面白かったですが、それだけといってしまえばそれだけ。
日本史的な知識というか雑学が語られている感じですね。
自分が自分が、って感じで発言されていくので、話が流れなかったりしています。
結構意見としては、学界の大勢から外れているというのは好感が持てますが。
大見出しほど立派な感じではないですよ。
寒い時期に寒い駄洒落が連発されるのは苦しかったです、いや本当に凄いんですよ、オヤジギャグが。
推奨度
★★★
大見出し
都市的感性と文化 人類学と歴史学 天皇制と文化 精神史の古層
2005/11/17
『ヘルダーとカント』 著:大村晴雄
1986 高文堂出版社 254P
現在日本で手に入る中で、もっともまとまったヘルダーに関する一冊ではないでしょうか、悲しいことに。
何が悲しいかって、これは論文集なのですが、初出が大体1940年代後半〜50年代前半。
半世紀も前から、ヘルダー研究がほとんど前進していません。
大村さんのヘルダー論は、ほぼ完全に『人間性の歴史の哲学の構想』に規定されてしまっている、
という大きな難点こそありますが、逆に云えば“『構想』に於けるヘルダー”は、
大村さんの論に穴はないように思われます。
反駁しようとすると、どうしても『構想』以外のヘルダーをもってこなければならない。
その『構想』以外のヘルダーが、その後の半世紀にちょこちょこと述べられてきている、といった感じです。
時あたかもバーリンの著作の影響があってのことでしょうかね。
個人的には最重要級の著作なので、買っておくべきか……。
重要だと思うところが多すぎて写しきれません。
推奨度
★★★★★
大見出し
18世紀ドイツのヒューマニズム 人間 ヘルダーにおける世界史の構想 ヘルダーの歴史哲学 ドイツ古典哲学の形成
カントとヘルダー 有機的自然観の問題
2005/11/14
『思考としての歴史と行動としての歴史』 著:クローチェ 訳:上村忠男
1988 未來社 119P
上村さんの訳が下手だとはなかなか思いにくいので、クローチェの原文が厄介ということなのでしょうか、
大部分がかなり読みにくいです……、いややはり、上村さんの訳が拙いところもありますが。
部分部分で光る文章があるのですが、全体的に皮肉気たっぷりで意図が見えにくく難渋。
マイネッケがクローチェに反対すると言明しているのには、納得いきます。
ヘーゲルに対しては例外的とも言えるくらいに甘い感じなのも、反対したくなるところの一役を担っていますね。
しかし、きっちり良い文はありますので、そのうちの一つでも引用。
「判断とは主語と述語の関係のことであるとして、主語すなわち判断される事実は、
それがどのような事実であれ、つねに歴史的な事実、生成しつつあるもの、進行中の過程なのであって、
実在の世界においては不動の事実といったものは見出されもしなければ想像もできないのである」
推奨度
★★★
大見出し
歴史書の本質 歴史書の真理性 歴史書の統一性 歴史における必然性の意味 あらゆる認識は歴史的認識である
歴史の諸範疇と精神の諸形式 行動と思考の区別 歴史からの解放としての歴史叙述 価値と反価値の闘争の前提としての歴史叙述
行動としての歴史 道徳的活動 自由の歴史としての歴史
2005/11/12
『歴史的感覚と歴史の意味』 著:マイネッケ 訳:中山治一
1972 創文社 206P
マイネッケの論文集。
マイネッケは20世紀ドイツ歴史学における金字塔の一人ですが、彼の知見は歴史学の範疇だけに留まらず、
広く哲学的な見識を有しているすぐれた人です。
かなりヘルダー的なところが見られるのですが、それはあくまでも前ロマン主義、
そこから影響を受けている歴史主義からくるものなんでしょうか。
このあたりが非常に気になるところ。
「歴史と現在」という論文は、本当に歴史哲学として秀逸な一編なので、是非おすすめしたいものです。
面白い箴言があったので、一つ抜き出してみます。
「自分自身の過去に対して敬虔の念をもたないことは、不自然であり有害である。
しかし、批判をわすれた敬虔は、ちょうど敬虔をわすれた批判と同様
ここに存在することをゆるされるべきではないであろう」
推奨度
★★★★
大見出し
歴史と現在 ランケの政治問答 ドロイゼンの史学論 18世紀の古典主義・ロマン主義・歴史的思考 シラーの『散策』
歴史主義およびシュライエルマッヘルの個体性思想の成立史のために ドイツ史の邪路か?
2005/11/11
『中世ヨーロッパの農村世界』 著:堀越宏一
1997 山川出版社 90P
下の都市モノと併せて読むことをオススメします、その意図で企画されたものでしょうから。
ただ、下の河原さんがネーデルラント史専門なのに対して、こちらの堀越さんはフランス史専門なので、
中心的になっている地域が少しずれている感じです。
河原さんは、どちらかというと万遍なくというタイプになっていますが、堀越さんは、フランス中心気味です。
だから悪いとかそういうのではないですが、単純に照合できるかといったら、そうではないですよ、と。
推奨度
★★★★
大見出し
ヨーロッパ中世のなかの農村と農民 中世農村を取り巻く自然 フランク時代の農村 中世農村の成立 黄昏の中世農村
2005/11/10
『中世ヨーロッパの都市世界』 著:河原温
1996 山川出版社 94P
下の完全専門書に比べたら、一般向けで入門向けな一冊。
中世都市を描いているということで、ファンタジー小説を書く人などにはとても興味深いものと思われます。
兄弟団についての解説が、簡潔で要点を押さえていて優れたものですね。
推奨度
★★★★
大見出し
都市イメージの再考 中世都市の生成 中世都市のコスモロジー 中世の都市空間 中世都市生活の枠組みと人的絆
中世末期の都市と社会
2005/11/09
『ドイツ都市宗教改革の比較史的考察 リューベックとハンブルクを中心として』 著:棟居洋
1992 国際基督教大学比較文化研究会 183P
かなり性格の異なる二つの都市、リューベックとハンブルク。
この二つを中心にして、政治史的な、上層から見ていくのではなく、
社会史的な、下層から宗教改革を見ようという試みの博士論文。
書かれている当時の年齢が年齢なだけに、並大抵の博士論文とは逸しています。
特に興味深いのは、教会規定の序文が二つの都市において異なっているという点。
性格に合わせて規定の序言を変えるほどの応変さを有しているとは。
推奨度
★★★★
大見出し
宗教改革期の統治構造 宗教改革運動の経過 ブーゲンハーゲンによる教会規定の導入 宗教改革運動の担い手 公開討論会の開催