読書記録

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2006/03/14

『東南アジアの建国神話』 著:弘末雅士

2003 山川出版社 90P

世界史リブレット。

色んな国で色んな似たような建国神話があるものですね。

竹取の話がそのまま建国神話だったり。

もしかすると日本の建国神話も竹取になっていた可能性もなきにしもあらずというわけですか。

歴史的な内容は薄いのですが、港市の内と外の構造など、色々と興味深いです。

推奨度

★★★★

大見出し

自然・国家・人類 港市国家の建国神話 港市と世界秩序 地域世界の形成 近代における自然・国家・人類

 

2006/03/13

『絵解き中世のヨーロッパ』 著:フランソワ・イシェ 訳:蔵持不三也

2003 原書房 259P

図版が多くて紙質も良く、すぐれた良著、値段ははりますが。

政治史についてはサッパリ触れていませんが、それ以外の、

いわゆるアナールがやっているような領域のところはかなりの部分で網羅できています。

まず頭の中にヴィジュアルを置けるかどうか、これが重要なので、

何はともあれこういった視覚的史料を多く見ることはイイです。

中世って?という人に真っ先にお勧めしたくなる入門書。

推奨度

★★★★★

見出し

図像制作者たち 歴史と記憶の間 修道士(女)の独占 祈る人々 神への奉仕と人間の救済 修道院の重要性 人々に奉仕する教会

精神を枠づけ、教義を守る 戦う人々 初めに戦争ありき 騎士になる─修業と加入式 騎士道の理想 十字軍─軍事的派遣 働く人々

耕作者たち 都市の労働者たち 象徴的な場 森林─渇望の場 都市─社会的関係の新たな形態 基本単位としての村落

城─個人的権力の場 修道院─祈りと労働の場 司教座聖堂─霊的・物質的象徴 中世の大いなる恐怖 飢饉─特定の者たちの災禍

戦争─避けられない厄介者 ペスト─神に遣わされた疫病

 

2006/03/12

『知性改善論 改版』 著:スピノザ 訳:畠中尚志

1968 岩波文庫 120P

スピノザ未完の遺稿。

解説で言っていますが『エチカ』前に読むのが確かにイイですね。

やっぱり途中で終わってしまっているので肩すかし感が強いですが、仕方ない……、残念無念。

「もし事物がそれ自体で存在しているなら、あるいは世に言う自己原因(causa sui)であるなら、

それは全くその本質のみによって理解されなければならないし、

これに反してもし事物がそれ自体で存在せず、存在のために原因を要するなら、

それはその最も近い原因によって理解されなければならないのである。

 なぜなら、実際のところ、結果を認識するということは、

原因についてのより完全な認識を得ることにほかならないからである。

 だから我々は、事物の探求にたずさわる限り、決して抽象的概念から結論を下してはならない。

 そして単に知性の中にのみあるものを、実在するものと混同することのないよう十二分に用心しなければならない。

 むしろ最上の結論は、或る特殊的肯定的本質(essentia particularis affirmativa)から、

すなわち、事実且つ正当な定義から引き出されるべきであろう。

 (中略)

 それ故に何ごとかを発見するための正しい道は、

或る与えられた定義からもろもろの思想を形成してゆくことにある」

推奨度

★★★★

 

2006/03/11

『コーラ プラトンの場』 著:ジャック・デリダ 訳:守中高明

2004 未來社 116P

ポイエーシス叢書。

相変わらず意味不明なデリダさん。

ホント意味分からない。

「コーラ」は面白そう(面白いと断言できないっ)ですが、藤沢令夫さんなどはどう云っていたっけな……。

推奨度

★★★

 

2006/03/10

『ソクラテス以前以後』 著:F.M.コーンフォード 訳:山田道夫

1995 岩波文庫 155P

20世紀前半における古代ギリシア哲学研究の重鎮コーンフォードさん。

手堅くまとまっていますが、少々ソクラテス以前が弱いかなと。

まぁ無難に王道直球なソクラテス解釈・プラトン解釈・アリストテレス解釈だと思います。

ソクラテスとプラトンの差異、ここの強調が一番なされているところですね。

推奨度

★★★★

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ソクラテス以前のイオニア自然学 ソクラテス プラトン アリストテレス

 

2006/03/09

『哲学と世界』 著:カール・ヤスパース 訳:草薙正夫/斎藤武雄/重田英世/細尾登

1968 理想社 200P

論文集。

ヤスパースいいわぁ、と思える名著。

もう紹介はこの引用だけでいい。

「およそ哲学という名称を荷負っているものが、哲学そのものと混同されてはならない。

 人間が思惟のはたらきによって自分の存在について自覚する限り、哲学は到るところに存在する。

 哲学は哲学という名で呼ばれなくても、到るところに存在しているのだ。

 というのは、思惟する人間は同時にまた哲学しているからである。

 ただそれが真であるかあるいは誤りであるか、皮相であるかあるいは深遠であるか、

息の短いものであるかあるいは忍耐強く根深いものであるかなどという相違があるだけである。

 一個の世界が存在する限り、規範というものが認められる限り、評価が行われる限り、常に哲学は存在する」

推奨度

★★★★★

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現代における哲学の課題 哲学の学びについて 教育的計画の限界について カントの「永遠平和のために」 世界創造の思想

不死性(霊魂の不滅) 非キリスト教的諸宗教と西洋 医師の理念 医師と患者

 

2006/03/07

『現代政治学の名著』 編:佐々木毅

1989 中公新書 220P

色んな人が書いているので、やはり書き手によって当たりはずれがありますね。

もっとも、どれだけ興味を引かれるか、にも左右されるのでしょうけれど。

個人的に一番引かれたのが、ダールのポリアーキーという概念。

「君主政が単一(mono-)の支配者(-archy)の体制としてmonarchy、

寡頭政が少数(oligo-)の支配者(-archy)の体制としてoligarchyと呼ばれるのと同じように、

ポリアーキーとは、多数(poly-)が支配する(-arhy)体制という意味である」

リップマンも面白かったです。

推奨度

★★★★

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杉田敦/ウォーラス『政治における人間性』

牧野雅彦/ウェーバー『職業としての政治』

氏家伸一/ミヘルス『政党の社会学』

杉田敦/リップマン『世論』

飯尾潤/メリアム『政治権力:その構造と技術』

飯田文隆/ラスウェル『権力と人間』

足立幸男/ハイエク『隷従への道』

千葉眞/アーレント『人間の条件』

遠藤誠治/モーゲンソー『国際政治:権力と平和』

宮下大志/ダール『ポリアーキー』

大河原伸夫/ローウィ『自由主義の終焉』

飯島昇藏/ロールズ『正義論』

星野智/ハーバーマス『後期資本主義における正統化の諸問題』

都築勉/丸山眞男『現代政治の思想と行動』

西尾隆/辻清明『日本官僚制の研究』

 

2006/03/06

『謎の古代都市アレクサンドリア』 著:野町啓

2000 講談社現代新書 205P

こういう本が新書に入っているので、迂闊に「新書くらいなら云々かんぬん」できないものです。

どういった種のものかは、このタイトルだけじゃ理解できませんね、思想史の外縁といったところでしょうか。

古代思想、特に少し外れたところをよく知っていればすんなり読めるのですが、

プラトンやアリストテレスなどの表向きのところしか知らない、もしくは予備知識無しの場合、

手にとるのはよした方が無難かと。

史料が全然無いためか、アレクサンドリアという都市の生活感なんてまるで見えず、

混沌としたシンクレティズム全開の思想の混濁っぷりがよく窺えます。

片脚突っ込んでみたい人には、オススメになるのかもしれません。

推奨度

★★★★

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メセナの時代 国際学術都市アレクサンドリア 大図書館をめぐる学者文人たち 古代アレクサンドリアの学風

哲学都市アレクサンドリア─ユダヤ人フィロンとその周辺

 

2006/03/05

『現代における理性と反理性』 著:カール・ヤスパース 訳:橋本文夫

1974 理想社 128P

ヤスパースの云う「理性」って、かなり一般的な「理性」理解とは異なっていると思うのですが、どうなんでしょう。

ヤスパース自身によれば、東洋の「空」が「理性」にあたるとのこと。

普通、理性といえば、彼の云うようにサッパリ曖昧な理解に留まっていて、

例えば「合理的であること」なんて自己言及で終わってしまうものです。

ううむ、難しいところです。

「理性は存立を保障されたものでなく、動いている」

「理性は恣意とは反対である」

「理性は傲慢とは反対である」

「理性は視野を狭める激情の陶酔とは反対である」

「理性は統一を求める意志である」

推奨度

★★★★

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科学性の要求 理性 理性の戦い

 

2006/03/04

『武蔵と五輪書』 著:津本陽

2002 講談社 246P

『五輪書』は座右の書の一つです。

訳文+解説+原文、という構成になっていて、岩波文庫を買うより擬古文が読めない人はお買い得かもしれません。

が、解説としては不満不足はあります。

まぁ訳は良いので、解説読み飛ばしていけば何らの問題もなく。

現代武道にとらわれすぎていると、武蔵の精神に触れられないと思います。

推奨度

★★★★★

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地 水 火 風 空 原文